「コーヒーの科学」~コーヒー本のアルファであり、オメガとなる必読のバイブル本~
コーヒーについて勉強したい!
あぁ、コーヒー熱が留まることを知りません。
つい先日も買う予定はなかったのですが、カリタのかわいいドリッパーを一目惚れで買ってしまいました。
もううちにはドリッパーが数ヶ月のあいだで3つにまで増えています。
いずれ、サイフォンにまで手を出しかねなくて、そんな自分がホント怖い。
去年の終わりからハマっているコーヒーですけど、とにかく奥が深い。
そんなコーヒーを淹れて飲むだけではなく、知識として学んでおきたいと思うようになりました。
そんな思いが届いたのかどうかはわかりませんが、丁度良いタイミングでブルーバックスから「コーヒーの科学」というスンバラシイ本が発売されたようです。
おおやけで害せず飲める謎の嗜好品。それがコーヒーです。
今では、我々の生活に欠かすことのできない嗜好品となったコーヒー。その独特の香味はどのように生まれるのだろうか。自家焙煎店で培われた職人の技術と知恵を、科学の視点で徹底分析。味をコントロールし、自分好みのコーヒーを淹れる秘訣が見えてくる。科学論文に基づく知見を踏まえて、コーヒーのさまざまな謎に迫る! *1
コーヒーって、巷では「嗜好品」と呼ばれるように決して生きるのに必須のものではありません。飲まなくても死にませんし、それによって、つまらなくなるわけでもありません。ましてや、就活や婚活、終活に役立つわけでもありません。
また、栄養を補給するというよりは、その香りであったり、苦味・酸味などの味覚であったり、あるいはそれを飲むまでの過程であったりと、様々な点をトータルして僕達に快楽を与える不思議な飲み物です。
そもそもコーヒーは苦い飲み物。
人間にとって、「苦味」は悪いとされるものの場合に感じる味覚のひとつです。ですから、そんなものを飲んで美味しいだの何だの言うこと自体が倒錯的と言われれば否定はできません。
それでもコーヒーと人間との関係は古く、昔は薬のように服用していたり、社交の場では欠かせない飲み物だったりと、これまでの歴史上なくてはならないものであったことに違いはありません。
そんなコーヒーですが、実際のところどれほど正確に知られているのでしょうか。よくナッツや柑橘系のような香りと言われたり、体に良いとか悪いとか言われたり、飲み方はあーだこーだとウンチクを垂れたり・・・、本当にからだに悪いのか?美味しさはどうして感じるのか?などなど、どれが本当なのかわからない部分が多いです。
そう、身近な割に意外と謎が多いのです。
「コーヒーの科学」は、 大げさではなくコーヒーのA to Zとなる指南書!
僕は割りと科学的じゃないと納得出来ないし、ハッキリさせておきたい質(タチ)なので、今回ブルーバックスから「コーヒーの科学」が出た時はすぐに飛びついてしまいました。
そして、貪るように読みました。
いや、これが面白い!
いつのまにか振り返ると、マーカーと付箋だらけになっていました。それほどに新しい発見がこの本には詰まっています。
著者は実際に科学、特に薬学や遺伝子工学に造詣が深い研究者ということもあり、ひとつひとつのトピックに対するエビデンスがかなりしっかりしている点も安心して楽しく読める理由です。
内容は以下の章立てで構成されており、コーヒーを植生学的、生物学的、遺伝子学的、薬学的、栄養学的、有機化学的・・・様々な科学的視点から謎の多いコーヒーを立体的に浮かび上がらせており、著者の知見と並々ならぬ情熱には唸らせられました。
目次
第1章 コーヒーってなんだろう?
第2章 コーヒーノキとコーヒー豆
第3章 コーヒーの歴史
第4章 コーヒーの「おいしさ」
第5章 おいしさを生み出すコーヒーの成分
第6章 焙煎の科学
第7章 コーヒーの抽出
第8章 コーヒーと健康
コーヒーの美味しさを追求したい人やコーヒーで健康を享受したい人、コーヒーの淹れ方を学びたい人など、コーヒー好きなら誰でも読んでおいて損はありません。そして、これを読んでおけばコーヒーヲタ間違いなしです。
そんな、コーヒー本のアルファでありオメガでもある「コーヒーの科学」はぜひオススメしたいと思います。
コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか (ブルーバックス)
- 作者: 旦部幸博
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 新書
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