ロカボに効果はあるのか。~糖質制限の真実を読んで~
糖質とは?
ちまたで「糖質制限」という言葉をよく耳にするようになりました。
その名の通り、食事で摂る糖質を制限するということで糖尿病の人だけに向けたものではなく、ダイエット法として広く知られるようになりました。
人類の長い歴史の中で恐らく糖質は、つい最近登場した画期的な(あるいは最悪な)食品ではないでしょうか。なぜなら、最も効率が良いエネルギー源だからです。
人類はその歴史の大半を飢餓と隣合わせに生きてきましたので、糖質を代表する砂糖や現代の甘い果物などは人間の身体からすると刺激が強いくらいです。
そして、それによって引き起こされる病気が糖尿病などになります。
よく健康体育の時間に学んだ三大栄養素「炭水化物」、「脂質」、「タンパク質」のうち糖質は炭水化物に分類されます。
炭水化物は食物繊維と糖質で構成されており、糖質はさらに「糖類+多糖類+糖アルコールその他」に分けることが出来ます。
いずれにせよ、この糖質は僕達の周りにいろいろな姿で存在しています。例えば、ごはんもそのひとつ。ごはんは炭水化物とも言えますが、先ほど説明したとおり、つまりは食物繊維と糖質ということですね。ゴハン以外にもパンやイモなども炭水化物の代表的な食品ですけど、同様のことが言えるわけです。身の回りには如何に多くの炭水化物(糖質)があることか。
このように、気をつけなければ僕たちはすぐさま糖質過多の食事を摂ってしまいがちになるはず。
糖質と距離を保ちながら付き合っていくのが病気を未然に防ぐ上でも重要になるのです。
ロカボとは?
以前、炭水化物抜きダイエットが流行ったのを覚えているでしょうか?
あれは、ごはんや麺類などの炭水化物を抜いてダイエットする方法のものです。いつしか廃れていきましたが、あれもある種の糖質制限になります。
糖質制限ダイエットはそのキャッチーなフレーズも相まって、冒頭申し上げたとおり、巷でよく耳にするようになりました。これは流行の宿命でもあるのですけど、アンチ糖質制限というのもよく聞くようになりましたね。
その意見の大半は、極端に糖質を抜くことはホルモンバランスを崩し、うつ病やストレスなどの原因になるというもの。
僕は専門家ではないので、何も言える立場ではないのですけど、確かに炭水化物などは昔から人類の重要なエネルギー補給源として芋などを食べていたわけです。ですから極端に糖質を抜く(つまり炭水化物も)ことに抵抗があります。
全く食べなくて平気だという論者もいるようですけど、それが正常なのかといわれると疑わしいかな。
というように、僕のような考えの人って多いと思うのです。つまり、糖質は確かに控えるべきだけど、極端に制限したら、それはそれで問題がありそうだし、何より食の楽しみがない!
健康とは食事だけでもたらされるわけではなく、精神的な気分にも影響を受けるのだし。
食をエネルギーとだけ見る人にとっては、そんなの関係ないというでしょうが、せっかくなら美味しいものを食べたいです。
そこでロカボについて書かれた本「糖質制限の真実」を読んで、極端な糖質制限ではなく、マイルドな糖質制限が推奨されておりましたので少しシェアしようと思いました。
糖質制限の真実 日本人を救う革命的食事法ロカボのすべ て (幻冬舎新書)
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「糖質制限の真実」のあれこれ
1.日本人は、血糖値を下げるインスリン分泌能力が低い!
のっけから残念な情報が。日本人はインスリン分泌能力が欧米人に比べて低いそうです。つまり、血糖値がバーンと上がりやすいということ。そうすると、肥満体にかぎらず痩せ型の人でも実は糖尿病という人が日本人には多いということが言えます。
そして、人間に共通して言えることは加齢とともにインスリン分泌能力が衰えていきます。ですから、歳を重ねた分だけ食事にも気を配る必要があるわけですね。
2.血糖値上昇を抑えたいなら、「白いご飯」より「チャーハン」
言ってみると至極当たり前の話になるのですけど、血糖値を上げるのは糖質だけです。
一方で、三大栄養素であるタンパク質、脂質には血糖値を下げる働きが科学的に分かっています。
そうすると、「白いご飯」よりも「チャーハン」という一見おかしそうなアドバイスが理解できるかと思います。
カロリーは増えますけど、血糖値を下げるためであれば、脂質やタンパク質を含んでいるチャーハンのほうが良い。
とりわけ、炭水化物にも含まれている食物繊維は、腸内細菌が短鎖脂肪酸に変えてしまうことで血糖値の上昇を抑制する働きがあります。そして、脂質も良いものと悪いものがあるのですが魚に多く含まれているオメガ3やココナッツオイル、エクストラヴァージンオリーブオイルは良いアブラと言えるようです。
緩やかな糖質制限「ロカボ」は、糖質を1食20~40gに抑えるだけ
カロリー制限よりもロカボでダイエットするほうが継続しやすい。
著者は、現実的な食事療法のガイドラインとして、1食20~40g、1日130gの糖質制限を推奨しています。完全な糖質制限では続かないですし、何より食の楽しみが減ってしまいますからね。
この1日130gの根拠はというと
1日の糖質130グラムというのは、エネルギー源としてのブドウ糖を好む脳と、ブドウ糖しかエネルギー源にできない赤血球の、1日分の糖質必要量の合計値になります。*1
これを最低限キープしておけば、身体への負担もなく、かつ健康的に血糖値を安定させることが可能になります。
最後に
何かと誤解も多い糖質制限。
単にそのダイエット名から「糖質を抑えれば良い」、・・・というものではないようです。糖質を抑えることはもちろん、タンパク質や良い脂質、そして食物繊維を取り入れながら上昇を抑制するのがとにかく大事。それのほうが、何より精神衛生上もストレス無く続けられますしね。
あと、著者は自己血糖測定器の購入を勧めています。まずは自分の体の血糖値を知ることが大事ですから。
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